餡とじんせい

あん (一般書)あん (一般書)
(2013/02/07)
ドリアン助川

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「あん」とは、餡のことです。
成り行きでどら焼きの店主をすることになった主人公、
別にその仕事にやりがいも、愛着も無く、ただ続けているだけ。
そこにアルバイトとして働くことになった老女は、いわくありげでは
あったけれど、餡作りにかけては相当な腕前を見せる。
そこから関わっていくことになるふたりの人生と、過去の苦難。。。

人生について考えたり、例えばここでこのことばを書くにも
大袈裟な気がして気恥ずかしく感じてしまいます。
(わわわゎ。。。と、赤面して箱に入りたい感じ(りんちゃん(うちの猫女子・1才)的ですが)
あるいは、目先の些事に追われ、そんな大そうな事は考えられないと、自分に
言い訳したりもするかもしれません。
「じゃあ、いつ考えるの?今でしょっ!」(どっかで聞いたことがあるフレーズ^^;)
と、徳江さん(登場人物の老女)から言われてしまいそうな気がします。
この小説は、人生の核心(的確なことばを見つけられませんが)のような結晶を
そっと手渡してくれる。そんなふうに感じました。

読後、自分が生きていくこと、生かされていることは
生きとし生けるものへ、五感プラスアルファのアンテナを心がけて
受信状態にしていれば、自分が思う以上に、その生は祝福されている
のかもしれないと、思いました。

著者のドリアン助川さんの食に関する表現力も
かねてから凄いなと、思っていたのですが、
ここでも、徳江さんが小豆から餡をつくる過程の描写が
ありありとその光景を目に浮かばせてくれて、おもわず
どら焼きを食べたくなりました。(実際読後数日後、買って食べましたが^^:)
餡もじつに奥が深い食べ物ですね。

心の奥深くにしみいる大切な一冊となりました。
おすすめしたいです。

ティンブクトゥ

ティンブクトゥ (新潮文庫)ティンブクトゥ (新潮文庫)
(2010/06/29)
ポール オースター

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この本を書店で手にしたのは、表紙のワンコに魅かれたからでした。
ポンと同じムクムク犬には、反応してしまうんです。^^;)

どんな内容なのかな。。と、裏表紙の内容の紹介を読むと
「~放浪の詩人を飼い主に持つ犬の視点から描かれる思い出の日々、
探し物の旅、新たな出会い、別れ。詩人の言う「ティンブクトゥ」とは
何なのか?名手が紡ぐ、犬と飼い主の最高の物語。


これは、ワンコと暮らす人にとっては、むむむと魅かれる紹介文ですよね!

語り手の犬ミスター・ボーンズの主人ウィリーはかなりイカレタ人物で
最後はホームレス状態で、不治の病になり、死んでしまう。
そのあとのミスター・ボーンズの遍歴は、読んでいると、なんだか小さい頃に観た
ディズニーの実写動物映画を思い出してしまいました。(「三匹荒野を行く」。。だったかな?)

ミスター・ボーンズの回想や夢の中に、頻繁にウィリーが登場するのだけど、
本当に彼らは魂が通じ合っていたというか、ウィリーが思っていた以上に
ミスター・ボーンズは彼のことを深く理解し、愛情をもっていたのでした。

犬やネコって、人間の言葉はしゃべれなくても、人間の(話す)ことは理解はしている、
それも人間が想像している以上に、というスタンスで物語が描かれているのだけど、
本当にそうかも。。。と、犬やネコと暮らしている人は、思い当たる節は、
ありますよね。

この本は個展の時、来場される方が途絶えた時に、暇を見つけて
読んでいたのですが、この部分ーー
「ーあたかも彼(ウィリー)が見守ってくれているような気がした。
上から見てくれているその目というのが、実は自分の中にあるのだとしても、
大きくみれば違いはない。なぜならそれらを見守ってくれる目こそ、
この世で一人ぼっちだと、感じるか、感じないかの違いにほかならないからだ
。-」
を、読んだ時うるうるーっときてしまって、今、誰か来たらまずいぞっ!と、
焦ってティシュを出したのでした。

あ、「ティンブクトゥ」の意味をここに書くのはやめときます。ヤボですもんね。

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秋、寝入りばなに

先日読んだ本です。

大幸運食堂大幸運食堂
(2011/09/02)
明川 哲也

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川辺の町を舞台に、その周辺に住むひとびとのそれぞれの
ドラマ、エピソードが綴られた連作短編小説です。

ひとそれぞれ、いろんな問題や悩みを抱えて生きている。
でも、それらをすべて包み込むようなやさしさで描かれている
8つのおはなしです。
まるでオムニバス映画をみているような感覚にとらわれました。
最初の『黒猫のミーコ』というお話で、ネコ好き、動物好きの方は
まず、やられちゃいます。(笑)

秋らしくなってきたこのごろ、
寝る前に布団の中で読むと、なんだか気持ちがほっこりして
いい眠りにつけますよ。

Tiger cat

DSCN1952.jpg

以前にも使いましたが、りんちゃんがうちにに来て、まだ日が浅い
頃の写真です。(わぁーまだあかちゃんだ。)

わたしには、これと、ある絵本の表紙がかさなります。

ブラウンさんのネコブラウンさんのネコ
(1988/08)
スラウォミール ウォルスキー



わたしが大好きな絵本作家のひとりヨゼフ・ウィルコンの本です。(これは絵のみ)
ちなみに「Tiger cat」と、タイトルに書いたのは、英語版の絵本名です。

ある日突然家にやってきたトラ猫が、どんどん大きくなってトラになってしまう。
困り果てたブラウンさんは動物園に預けようとしたり、庭で放し飼いにしたり。。
意外な話の展開と結末に最初読んだ時は???と思ったけれど、
時間を置いて考えてみたら、
トラに姿を借りたなにか(あえてここでわたしの考えは書きませんが)
のことじゃないかな、と。。。むむぅ、深い。。。と、思いました。

りんちゃんも、どんどん大きくなっています。
トラには、ならないよね。。。?^^;)

ジョン・アーヴィング作品と映画~2

「未亡人の一年」
未亡人の一年〈上〉 (新潮文庫)未亡人の一年〈上〉 (新潮文庫)
(2005/08)
ジョン アーヴィング

未亡人の一年〈下〉 (新潮文庫)未亡人の一年〈下〉 (新潮文庫)
(2005/08)
ジョン アーヴィング



以前「オーウェンのために祈りを」のことを書いてそのあとすぐに書こうとしていたのに、2ヶ月半ほど経ってしまいました。
その間にこの小説をもとにした映画「ドア・イン・ザ・フロアー」も
もう一度見直したり、いろいろ考えれば考えるほど書けなくなるというか。。。
奥が深すぎる。。。==;)


以下長くなりますので、
どんなかな。。。と、興味ある方は読んでみてください。

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