どうぶつと暮らすということ



先日観てきた映画です。
韓国のドキュメンタリー映画で年老いた牛と老農夫婦の日々、韓国の田舎を
映し出したもので、なんの事件も起こらないし、ひたすらおじいさんと
年老いた牛の遅々とした足取り(まさしく牛歩)の農作業などが延々と
映し出されます。

内容は、フライヤーの一部を抜粋すると

79歳になる農夫チェ爺さんには、30年間もともに働いてきた牛がいる。牛の寿命は15年ほどなのに、この牛は40年も生きている。今では誰もが耕作機械を使うのに、頑固なお爺さんは牛と働き、牛が食べる草のために畑に農薬を撒くこともしない。そんなお爺さんに長年連れ添ってきたお婆さんは不平不満がつきない。しかし、ある日かかりつけの獣医が「この牛は今年の冬を越すことはできないだろう。」と告げる……。

お爺さんは子どもの時から片足が不自由で、脚を引きずるようにして歩く。
牛の餌のために刈った、山のような草を背負って、それに押しつぶされそうな
姿勢でゆっくりゆっくりと。毎日畑の仕事を終えてからのもうひとつの
大仕事なのだ。かたわらでお婆さんはずーっと「配合飼料に切り替えれば楽な
のに。」と、文句を言い続けている。
でもそんなことには反応せず、黙って黙々と働くお爺さん。

老牛は死の直前まで、畑を耕したり、ときには自家用車代わりとなって街までお爺さんとお婆さんを乗せて荷車を引いたり、たくさんの薪を運び続けた。
最後のほうではもう衰えて骨と皮のように痩せてしまっていた。
でもひたすら黙々と働き、その弱った小さな歩幅でゆっくりゆっくり歩みを進める牛。

そんな両者に重なる部分が多い。
そして無言の信頼関係がある。

原初のヒトと家畜の関係をそこに見たというか。。。
ヒトの役に立つことで生き延びてきて野性を捨てた動物との
本来あるべき姿のような気がして。。(つまり一方的、全面的にヒト中心の
立場からヒトの利益を基にした関係でなく。)

それは毎日毎日沢山の時間をともに過ごし、そしてお互いのために
少なからず負担を負い、決して投げ出さず延々と地道に続けること、
言葉が介在しなくとも互いに伝わっている感謝から積み重ねられていった
とても深くて強い信頼なのだと思う。

牛の魂はきっと死後もお爺さんとともにあるのだと思う。
遺された牛が首につけていた鈴は、タイトルとなっているように
その音を響かせておじいさんにその存在をそっと知らせているに違いないと思った。


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No title

先日は私のブログにコメントしていただきありがとうございました。

久しぶりに、本当に久しぶりに素敵なブログにめぐりあってとてもうれしいです。とりあえず今年の分と、2008年の分を見せていただきました。あとお仕事の分もザーっと。すてきな作品でした。

ぽんちゃん、うちの正と似ています。正は今、一番毛が長い時期で、暖かくなってきたので、もうそろそろカットしなくてはいけないんですが、ゴールデンウィークに友人に会う予定なので、長い毛の姿を見せたくてそのままにしています。
私はモサモサが好きなのですが、暑がりの正には迷惑かもしれません。そちらは寒い所だから、ぽんちゃんはまだ大丈夫ですね。

すてきな映画や本も紹介してくださっていているので見るのが楽しみです。ほかの過去記事もまた見せていただきますね。
これからもどうぞよろしくお願いします。

私のティンカーベルのイメージは水色でした。

Re: No title

うさぎさん、こちらにもコメントどうもありがとうございます。
日本の南と北に色違いの似たワンコがいるというのはなんだかうれしく、おもしろいですね。
正ちゃんのちっちゃい時の画像を見て、ポンちゃんの子犬の時を想像してみたりしています。
白くてむくむくしてほんと可愛いです!
このようなご縁も、ネットならではのことかなぁと、思っています。

うさぎさんのガーデンとても綺麗にしていらっしゃいますよね。
こちらよりずっと早くいろいろなお花が咲いていてうらやましいです。

過去にさかのぼってブログをみて頂きありがとうございます。
あんまり頻繁に更新していませんが楽しんでみて頂けたらとてもうれしいです。
こちらこそこれからもよろしくお願い致します。
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